★ グリーグ ヴァイオリンソナタ第1番 ヘ長調 ★

このところ仕事がハードだったので、優しい曲が聞きたい。
そこで、今日はグリーグのヴァイオリンソナタだ。
グリーグというと、『ペールギュント』や『イ短調のピアノ協奏曲』を思い浮かべられるかも知れないが、このヴァイオリンソナタもかなり素敵な曲だ。

グリーグはヴァイオリンソナタを3曲遺してくれているが、多分 第3番ハ短調作品45 が最も演奏機会も多く親しまれていると思う。
グリーグ自身も珍しく自身の3曲について、晩年振り返っている。
 1.第1期:素朴でアイディアに富む創作時期
 2.第2期:民族的な音楽内容の時期
 3.第3期:より広い視野に立つ時期
そして、この3曲のソナタがそれぞれの創作時期を代表する内容になっている、というようなことだったと思う。

すると、差し詰めこの1番は第1期の代表曲ということになろう。

〇 愛らしい 第1番ヘ長調作品8 〇
私は、この第1番ヘ長調のソナタは大変愛らしいソナタだと思っている。
グリーグ自身の言葉によれば、「素朴でアイディアに富んだ」曲ということになり、うん、なるほど、とてもシンプルで奇をてらった展開などは多用していない。
第2期の先取り的に、第2楽章などはとてもスカンディナヴィア色を感じる民族音楽の世界だ。

〇 アイディアの一つか 〇
私は何故か、第1楽章冒頭の和音が好きだ。
これもグリーグの言うアイディアの一つなのだろう。
ヘ長調の主調に対して、短調の和音を二つ、ピアノに乗せる。
小さいことからも知れないが、私はミステリアスな雰囲気のここが好きだ。
そして、少し憂いを秘めた叙情的な主題が呈示される。
表情を変えながら、この瑞々しい旋律は展開部前では短調に転調して憂いを増す。

グリーグの音楽には、テンポがどうであっても、例え全休止があっても、途絶えることの無い美しい流れがある。

〇 民族音楽的 第2楽章 〇
この楽章はメヌエットのような舞曲楽章で、3部形式だ。
主部はイ短調のいささか古風な民族音楽に特徴的な旋律が謡われ、中間部は一転してイ長調の活発な舞曲風の主題が現れる。
この楽章は、3曲のソナタの中でもかなりノルウェーの民族音楽の特徴が出ていると思う。

〇 愛の会話のような第3楽章 〇
エネルギッシュで活発な終楽章は、まるでピアノとヴァイオリンが楽しい愛の語らいを交わすように進行する。
ここはピアニストとヴァイオリニストも、時々見詰め合いながら演奏するのが理想だ。
北欧の春を寿ぐように、優しい会話は最後まで途切れない。


<今日の一枚>
今日は第3楽章に「愛の語らい」を実践出来るご夫婦の演奏でいこう。
デュメイとピレシュだ。
フランス人のデュメイとポルトガル人のピレシュだからか、この演奏からはそれほど色濃いノルウェー色は漂ってこない。
どちらかと言うと、ブラームスかシューマンを聴くような感触がするが、何度聴いても心地よい本物だ。
グリーグのソナタは現在入手しやすいCDとしては、これが私の推薦盤でもある。
■グリーグ:ヴァイオリンソナタ集
 オーギュスタン・デュメイ(Vn.), マリア・ジョアン・ピレシュ(Pf.)


61VrnvA-ObL.jpg

関連記事
スポンサーサイト
2013.09.15 Sun l グリーグ l コメント (4) トラックバック (0) l top

コメント

おはようございます
デュメイ&ピレシュいいですよね。
昔、ブラームスの雨の歌聴いてすごくいい印象もってます。
2013.09.16 Mon l sankichi1689. URL l 編集
Re: おはようございます
sankichi1689 様

おはようございます。
ああ、ブラームスですか。
私もブラームスのソナタは好きです。
特に、sankichi1689 さんの仰る「雨の歌」でのデュメイの
美音は、これこそブラームスのソナタ!という思いがします。
ピレシュのサポートがまた素晴らしいですよね。
ご夫婦だからでしょうか。(^^)

sankichi1689 さん、元気になられましたか?
出来ることでしたら、本日はお好きな音楽に守られて
のんびりしてくださいね。
2013.09.16 Mon l ★赤影★. URL l 編集
こんにちは、akifuyu102です。
ヴァイオリンソナタのような演奏って、奏者の息遣いまで伝わるようでオーケストラとはまた違った良さがありますね。

最高のパートナーと組んだこの演奏は発売時、大絶賛を受けたのですね。
2013.09.16 Mon l akifuyu102. URL l 編集
Re: こんにちは、akifuyu102です。
akifuyu102さん
こんばんは。
そうですね。(^^)
ヴァイオリンソナタの場合はピアノ伴奏とのコンビネーションが大切に
なりますからね。
呼吸が合っている二人の場合は、本当に素敵な演奏が出来上がりますね。
音楽も人生も阿吽の呼吸って大事ですものね。
2013.09.16 Mon l ★赤影★. URL l 編集

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://007mousike.blog.fc2.com/tb.php/80-019fa055
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)