★ デューク・エリントン A列車で行こう ★
デューク・エリントン、勿論「デューク」は愛称で、本名は「エドワード・ケネディ・デューク・エリントン(Edward Kennedy "Duke" Ellington)」
ジャズ界ばかりか、世界の音楽シーンで多くのビッグミュージシャンが、公爵(Duke)の影響を公言している。
〇 ビッグ・バンド の本流 〇
彼の死後も尚活躍している「デューク・エリントン・オーケストラ」が活動を開始したのは、1920年代のことだ。
ビッグ・バンドというジャズの形態を確立したのは、フレッチャー・ヘンダーソンであろうが、ニューヨークのハーレムでクラブやボールルームを拠点に、このジャズ・スタイルの流れを作り上げたのは、デューク・エリントンだ。
フランスの夭折したボリス・ヴィアンという作家は自らもジャズ・トランペット奏者だったが、『日々の泡』という作品の中でエリントンに触れている。
「ただ二つのものだけがある。どんな流儀でもいいが恋愛というもの、かわいい少女たちとの恋愛、それとニューオーリンズの、つまりデューク・エリントンの音楽。ほかのものは消え失せたっていい、醜いんだから。」(『日々の泡』ボリス・ヴィアン著、曾根元吉訳、新潮文庫 から)
なかなか粋なことを言っている。
「デューク・エリントン・オーケストラ」は2011年にも来日しているが、その際にメンバーは、宮城県の気仙沼市にある、小・中学生のビッグバンド「スウィング・ドルフィンズ」が先輩から繋いできた伝統が潰えてしまう危機にあることをニュースで知る。
すぐさまメンバーは、コンサート先で募金を開始し、来日記念盤の収益と合わせてスウィング・ドルフィンズに寄付している。
「夢と希望を持って、ジャズの演奏に取り組んでいただけることを望んでおります」との言葉を添えて。
翻れば、1964年の新潟地震の際にも、たまたま来日中だったエリントンは、迷わず次回のハワイコンサートをキャンセルし、東京で震災募金コンサートを行い、収益は新潟市に贈られている。
人間エリントンの精神は、今もその音楽性と共にデューク・エリントン・オーケストラに脈々と受け継がれているのである。
〇 『ザ・ポピュラー』 〇
さて、このアルバムは私の大好きなナンバー『A列車で行こう」』が収録されている、エリントンのベストアルバムで、彼の膨大なレパートリーから彼自身が11曲をチョイスした選りすぐりのアルバムだ。
収録曲は以下の通り
1. A列車で行こう
2. アイ・ガット・イット・バッド
3. パーディド
4. ムード・インディゴ
5. 黒と茶の幻想
6. ザ・トゥイッチ
7. ソリチュード
8. 私が言うまで何もしないで
9. ザ・ムーチ
10. ソフィスティケイテッド・レディ
11. クリオール・ラヴ・コール
ご覧の通り、名曲ばかりが並んでいる。
中でも、やっぱり心が躍るのは「A列車で行こう」だ。
これを聞けば、多少元気がないときでも、何とかなるさ!!みたいな気分になれる。
ノリノリだ。
『黒と茶の幻想』はプランジャー・ミュートという弱音器を付けたトランペットが印象的でムーディな曲だ。
村上春樹さんの「アフターダーク」にも登場した、『ソフィスティケイテッド・レディ 』 、確かにハリー・カーネイの気怠いバスクラリネットが流れ出すと、空間に雰囲気が乗り移る・・・。
数々のエリントンのナンバーが聞ける、お楽しみアルバムだ。
【オスカー・ピーターソン 『We Get Requests』】
⇒『We Get Requests』
【キース・ジャレット 『ザ・メロディ・アット・ナイト・ウィズ・ユー』】
⇒『ザ・メロディ・アット・ナイト・ウィズ・ユー』
【ケニー・ドリュー 『IMPRESSIONS』】
⇒『IMPRESSIONS』
<今日の一枚>
■ザ・ポピュラー・デューク・エリントン [Original recording remastered]
音質もとても良い。

デューク・エリントン
デューク・エリントン、勿論「デューク」は愛称で、本名は「エドワード・ケネディ・デューク・エリントン(Edward Kennedy "Duke" Ellington)」
ジャズ界ばかりか、世界の音楽シーンで多くのビッグミュージシャンが、公爵(Duke)の影響を公言している。
〇 ビッグ・バンド の本流 〇
彼の死後も尚活躍している「デューク・エリントン・オーケストラ」が活動を開始したのは、1920年代のことだ。
ビッグ・バンドというジャズの形態を確立したのは、フレッチャー・ヘンダーソンであろうが、ニューヨークのハーレムでクラブやボールルームを拠点に、このジャズ・スタイルの流れを作り上げたのは、デューク・エリントンだ。
フランスの夭折したボリス・ヴィアンという作家は自らもジャズ・トランペット奏者だったが、『日々の泡』という作品の中でエリントンに触れている。
「ただ二つのものだけがある。どんな流儀でもいいが恋愛というもの、かわいい少女たちとの恋愛、それとニューオーリンズの、つまりデューク・エリントンの音楽。ほかのものは消え失せたっていい、醜いんだから。」(『日々の泡』ボリス・ヴィアン著、曾根元吉訳、新潮文庫 から)
なかなか粋なことを言っている。
「デューク・エリントン・オーケストラ」は2011年にも来日しているが、その際にメンバーは、宮城県の気仙沼市にある、小・中学生のビッグバンド「スウィング・ドルフィンズ」が先輩から繋いできた伝統が潰えてしまう危機にあることをニュースで知る。
すぐさまメンバーは、コンサート先で募金を開始し、来日記念盤の収益と合わせてスウィング・ドルフィンズに寄付している。
「夢と希望を持って、ジャズの演奏に取り組んでいただけることを望んでおります」との言葉を添えて。
翻れば、1964年の新潟地震の際にも、たまたま来日中だったエリントンは、迷わず次回のハワイコンサートをキャンセルし、東京で震災募金コンサートを行い、収益は新潟市に贈られている。
人間エリントンの精神は、今もその音楽性と共にデューク・エリントン・オーケストラに脈々と受け継がれているのである。
〇 『ザ・ポピュラー』 〇
さて、このアルバムは私の大好きなナンバー『A列車で行こう」』が収録されている、エリントンのベストアルバムで、彼の膨大なレパートリーから彼自身が11曲をチョイスした選りすぐりのアルバムだ。
収録曲は以下の通り
1. A列車で行こう
2. アイ・ガット・イット・バッド
3. パーディド
4. ムード・インディゴ
5. 黒と茶の幻想
6. ザ・トゥイッチ
7. ソリチュード
8. 私が言うまで何もしないで
9. ザ・ムーチ
10. ソフィスティケイテッド・レディ
11. クリオール・ラヴ・コール
ご覧の通り、名曲ばかりが並んでいる。
中でも、やっぱり心が躍るのは「A列車で行こう」だ。
これを聞けば、多少元気がないときでも、何とかなるさ!!みたいな気分になれる。
ノリノリだ。
『黒と茶の幻想』はプランジャー・ミュートという弱音器を付けたトランペットが印象的でムーディな曲だ。
村上春樹さんの「アフターダーク」にも登場した、『ソフィスティケイテッド・レディ 』 、確かにハリー・カーネイの気怠いバスクラリネットが流れ出すと、空間に雰囲気が乗り移る・・・。
数々のエリントンのナンバーが聞ける、お楽しみアルバムだ。
【オスカー・ピーターソン 『We Get Requests』】
⇒『We Get Requests』
【キース・ジャレット 『ザ・メロディ・アット・ナイト・ウィズ・ユー』】
⇒『ザ・メロディ・アット・ナイト・ウィズ・ユー』
【ケニー・ドリュー 『IMPRESSIONS』】
⇒『IMPRESSIONS』
<今日の一枚>
■ザ・ポピュラー・デューク・エリントン [Original recording remastered]
音質もとても良い。

デューク・エリントン
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