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★ ドヴォルザーク 交響曲第8番 ★
今日は気分を変えてチェコが生んだ偉大な作曲家ドヴォルザークでいこう。
ブラームスによってメジャーな作曲家への階段を上ったドヴォルザーク、メロディメーカーとしてはそのブラームスが羨ましがったほどの天才だ。
抒情的で美しいメロディを次々と生み出し、それを惜しげもなく1曲の中に投入して涼しい顔、ドヴォルザークの天才はチャイコフスキーに匹敵する。
この曲、以前は「イギリス」とか「ロンドン」と呼ばれたことがあるが、曲想には何の関係もない。
楽譜の出版社がらみの話で(ジム・ロック社と原稿料で揉めていた)、最終的にイギリスの出版社から出版されたからに過ぎない。
今ではあまりそのように呼ばなくなった。(それで宜しいかと)

〇 名前の話 〇
ドヴォルザークに限ったことではないが、その名前について日本語表記が時代とともに変遷している。
私が子供の頃は
「ドボルザーク」
だった。
まぁ、ベートーヴェンもベートーベンだった。
ところが、この表記には日本語としてはあまり意味はない。
実際に発音する場合には、ドヴォルもドボルも同じだ。
ヴェンとベンも同様。
「V」と「B」を区別しているのかも知れないが、個人的にはドボルザークでいいんじゃないかと思う。
それよりも、ドヴォジャークという表記も使われて、これには意味がある。
チェコ語の発音が正にドヴォジャークに近い。
Antonín Leopold Dvořák [ˈantɔɲiːn ˈlɛɔpɔlt ˈdvɔr̝aːk]
アントニン・レオポルト・ドヴォジャークとなる。
この辺り、ドヴォジャークまでいくと全くの別人扱いになりそうで、日本ではドヴォルザークでいきませんか?
(いずれにしても、ヨーロッパでドヴォルザークと言っても通じません)

〇 いきなり第1主題 〇
さて、名前の話はもう良いとして、この『第8交響曲ト長調 作品88』の第1楽章はドヴォルザーク得意の、一発で聞き手の心を掴む印象的な主題が序奏なしで提示される。
この抒情的な主題はト短調で提示され、フッと転調してト長調の第2主題がフルートに出る。
ああ、この辺りとてもドヴォルザーク。
ほんとに惜しげもなく美しいメロディを私達にプレゼントしてくれる。
経過句も非常にメロディアスで、ソナタ形式で書かれているはずのこの曲に一体いくつ主題があるのかと思わせるほどだ。
そして、第1主題に戻って再現部なのだと思うと、第2主題はあっさり流して、金管も投入されてどんどん盛り上がってコーダへ突入する。

〇 美しい弦 〇
第2楽章は、まずヴァイオリンを中心に弦が切ないメロディを奏でる。
ドヴォルザークの緩徐楽章は比類なく美しい。
とてもボヘミアンな音場が弦と木管によって構築されていく。
中間部で、突然ティンパニのドラムロールが入り瞑想が破られる。
う~ん、巧みなオーケストレーションだ。
思っていると、ヴァイオリンのソロが美音を鳴らし、全奏に移行。
そして、最後には静かにこの楽章を終える。

〇 メランコリックなワルツ 〇
第3楽章は、いきなりメランコリックなワルツで始まる。
ブラームスが羨む訳で、ブラームスには逆立ちしてもこのようなワルツは書けなかっただろう。
しかし、ドヴォルザークはどんなに足掻いてもブラームスのあの高みには到達できなかった。
ああ、だが美しいワルツだ、自然にメロディを追って身体が動いてしまいませんか?

〇 金管が大活躍・終楽章 〇
さぁ、ここまで我慢してきた金管がここで爆発するかのごとく終楽章では踊る。
いきなりトランペットのファンファーレ。
オペラのようだ。(例えば、ヴェルディのアイーダ)
シンプルなトランペットなのだが、一面少し下品でもある訳で、ブラームスの域に達し得なかったと私が思う一因。
とにかく、終楽章はオーケストラが躍動して音楽を聞く興奮を教えてくれる。


【ドヴォルザーク スラブ舞曲集】
スラブ舞曲集


<今日の一枚>
イシュトヴァン・ケルテスがロンドン・フィルを振った盤。
この才能溢れるハンガリー出身の指揮者は43歳の若さで遊泳中に高波にさらわれ亡くなってしまう。
これはまだ30代のバリバリ若手で嘱望されていたころの録音。
ケルテスがロンドン・フィルの美音を上手に引出し、ボヘミアンな郷愁を歌っている。
■ドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調 作品88、第9番ホ短調 作品95(新世界より)
 イシュトヴァン・ケルテス指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

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<推薦盤>
やはり本家の音は聞かなければならない。
ヴァーツラフ・ノイマンがチョコ・フィルを振ったこの盤、もしかするとチョコ人にしか表現できないニュアンスがドヴォルザークの抒情性にアドオンされている。
私はドヴォの交響曲全集もノイマンで揃えているが、これはその中からチョイスされ 20ビット・リマスタリングされた盤。
音がいい!
■ドヴォルザーク 交響曲 第7番 ニ短調 作品70、交響曲 第8番 ト長調 作品88
ヴァーツラフ・ノイマン指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
(高音質「ブルースペックCD」仕様 )

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この際ドヴォルザークの交響曲全部欲しい!という方はこちらで。(私もその口だった)
■ドヴォルザーク 交響曲全集(ノイマン2度目の全集でデジタル録音盤)
 ヴァーツラフ・ノイマン指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

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2013.05.22 Wed l ドヴォルザーク l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

初めまして、akifuyu102と申します。
ノイマン・チェコフィルでドヴォルザークのスラヴ舞曲全曲と新世界よりを聴きましてノイマンのファンになりました。宜しくお願いいたします。
2013.08.06 Tue l akifuyu102. URL l 編集
akifuyu102さん コメントありがとうございます
akifuyu102さん コメントありがとうございます。
そうですか、ノイマン+チェコフィルのドヴォルザークは正に鉄板と言えますよね。
お聞きになった、新世界とスラヴ舞曲はドヴォルザークという作曲家の特徴が一番判る作品ですね。
ほんとに素直な心で音楽を楽しめる作曲家だと思います。
ちょっと疲れた時なんかでも、元気にしてくれますよね。
これからも宜しくお願い致します。
2013.08.06 Tue l ★赤影★. URL l 編集

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