★グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 ★
今日は休日ということもあり、思い切りロマン派のピアノコンチェルトが聞きたくなった。
そこで気分は断然グリーグに。
エドヴァルド・グリーグというノルウェーの作曲家は、日本では特にこのコンチェルトと「ペールギュント」で知られているが、「抒情小曲集」等のピアノ曲や歌曲に素敵な曲も多い。

〇 とにかくかっこいい! 〇
下世話な表現をすれば、このコンチェルトは冒頭がとにかくかっこいい!
同じくロマン派のピアノコンチェルトを代表する、シューマンのコンチェルトと双璧を成すかっこ良さだ。
どちらもイ短調で、冒頭からピアノが活躍する。
シューマンはオーケストラのトゥッティからピアノ独奏へ、グリーグはティンパニの連打からピアノ独奏へ。
コンサートでも、この冒頭で会場のすべての人が(全てだ)息を飲む。
ショパンもチャイコフスキーも勿論いいが、この冒頭のかっこ良さでは、この2曲に及ぶものはない。

〇 グリーグの第1楽章 〇
クラシックをあまり聞かない人でも、グリーグを知らない人でも、この第1楽章を聞けばどこかで聞いた曲だと思い出す。
ドラマやお笑いなどでさえ、そうだなぁ、例えば「ショック!」とか「おえ~、大変」みたいなシーンで使われたりする。
バッハの「トッカータとフーガ」みたいに。

この楽章は、グリーグらしい温かな第2主題を含めて、比較的短い主題があちこちにちりばめられて労作を展開する。
長めのカデンツァでも、第1主題、第2主題が効果的に使われる。
そして、最後もピアノが冒頭のかっこいいフレーズを奏でて晴やかに終わる。

〇 美しく北欧らしい第2楽章 〇
ここは北欧のメロディーメーカー、グリーグの面目躍如。
ミュートした弦から始まって、とてもノスタルジックなメロディーが素敵だ。
ともするとカサカサになった私たちの心を静めてくれる。
実に幸せだ、この曲を選んで良かったと納得する瞬間。

〇 目覚める第3楽章 〇
瞑想するような第2楽章から一転して、覚醒する第3楽章。
今、丁度実際に我がオーディオセットが第3楽章を奏でているのだが、ピアノと管のやりとりがまるでメロディーの美しさを讃えあっているようだ。
ツィマーマンのピアノが良く歌う。


【サン・サーンス 交響曲第3番『オルガン付き』】
交響曲第3番『オルガン付き』
【フランク 交響曲ニ短調】
交響曲ニ短調




さてCDだが、カラヤンとベルリン・フィルがちょっとゴージャス過ぎるか・・。
でも、私はこの奥行きのある音場が好きだ。
ツィマーマンのピアノは繊細さと抒情性を持ったグリーグらしい好演奏だ。
<今日の一枚>
■グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 作品16 シューマン ピアノ協奏曲イ調 作品54
 クリスティアン・ツィマーマン(P) 
 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1981、1982年 録音良好

512maW7KQlL__SL500_AA300_.jpg



<もう一枚>
毅然とした演奏で、優雅さと緊張感を併せ持った好演、リパッティ。
■グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調
 ディヌ・リパッティ(P)
 ガリエラ指揮 フィルハーモニア管弦楽団(グリーグ) 
 アッカーマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(ショパン)

但し、こちらは1947年の録音の為、全奏では音が歪む。
グリーグはまだ聞けるが、ショパンのコンチェルトの音は極度に悪い。



<変化球の一枚>
■グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 ショパンピアノ協奏曲第1番ホ短調
 オリ・ムストネン(P)
 ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 サンフランシスコ交響楽団

41TB9WJ34NL__SL500_AA300_.jpg

こちらは、個性派で知られるムストネンのピアノだ。
緊張感溢れる演奏で、歯切れの良いグリーグが聞ける。


関連記事
スポンサーサイト
2013.03.23 Sat l グリーグ l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

グリーグ/ピアノ協奏曲
シューマンの交響曲第三番「ライン」のコメントで
「とろーボーン奏者はヒマ」という方からコメントがあったと思いますが、実は、あれは「ぬくぬく先生」でした・・・間違えて名前とタイトルを逆に記入して知ったようです。失礼しました・・・
グリーグのピアノ協奏曲は私も大好きな協奏曲の一つです。やはり出だしは印象的ですよね。なんかあの感じは、シューマンのピアノ協奏曲に通じるものがありそうな気が・・・
このグリーグのPコンは、生で聴くとよく分かるのですが、第二楽章の中間部で、ピアノ奏者泣かせのオケとの息が合わせる箇所が非常に難しい部分があり、毎回ハラハラして聴いています。だけど第二楽章のみずみずしい抒情的な清涼感、私は大好きです。フィナーレも大変生き生き意として何か「誇り高きもの」を感じさせます。
この曲、確証は全くないのですが、日本で演奏される場合、最も多くソリストを務めた方は、もしかして仲道郁代さんではないかと思っています。恐らく日本では、グリーグPコンのスペシャリストといっても過言ではないほど、彼女の演奏は耳にしました。
CDで聴く場合は、やはり仲道郁代さんソロ/フロール指揮・フィルハーモニア管弦楽団を強く推したいですね・・・(笑)
1995年に東京交響楽団の定期で、仲道さんのソロでラフマニノフ/ピアノ協奏曲第二番を聴いた時、何か妙に「気合」みたいなものを感じたのですけど、後で知ったのですが、この時既に仲道さんは妊娠六か月程度だったそうです・・・さすがプロは違う・・・
2013.11.19 Tue l ぬくぬく先生 . URL l 編集
Re: グリーグ/ピアノ協奏曲
ぬくぬく先生様

いつもコメントありがとうございます。
「とろーボーン奏者はヒマ」さんは、やっぱり ぬくぬく先生 さんだったのですね。
完全にその積もりでレスポンスしておりました。(^^)

グリーグのコンチェルトは、何と言っても冒頭の入りが良いですね。
そうそう、仰る通りシューマンとは双璧をなす「掴み」の切れ味だと思います。
第2楽章の中間部と言いますと、独奏ピアノとオーケストラが絡み合いながら
少し叙情性を増す部分でしょうか。
シンコペーションぎみでしたっけ?リズムが難しい部分がありますね。
私も美しいこの楽章は大好きです。

仲道郁代さんソロ/フロール指揮・フィルハーモニア管弦楽団ですね。
チャンスがあったら是非聴いてみたいと思います。

仲道さん、お腹の赤ちゃんのためにも気合十分でラフマニノフを弾き切った
のですね。
う~ん確かに、プロ根性ですね。(^^)

2013.11.19 Tue l ★赤影★. URL l 編集

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://007mousike.blog.fc2.com/tb.php/18-5172d0d7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)