★ モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 ★
モーツァルトの全作品の中で、恐らく私が一番愛している曲がこれだ。
ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
モーツァルトは全部で27曲のピアノ協奏曲を書いているが、短調の曲はこれと第24番 ハ短調の2曲だけだ。
元々貴族のお楽しみ的な当時の「音楽」。
暗い曲調になりがちな短調の曲の需要はあまり無かった訳だ。
○ 冒頭から不気味に入る ○
不安で不気味ですらある低声部から入る。
どの曲でも導入部の奏し方が大切だが、この曲の場合特にこの入りが重要だ。
何か禍々しい物が降臨して来そうな始まりで、弦によるシンコペーションがとても印象的だ。
聞いているこちらも、このシンコペーションに気持ちを煽られる感がある。
第2主題(ヘ長調)は独奏ピアノから始まって、オーケストラとの掛け合い。
○ アマデウスで流れた第2楽章 ○
随分前の作品になるが映画「アマデウス」のエンディングで使われたのが、この第2楽章。
しっとりとした美しい旋律が胸を打つ。
○ 突如激しい第3楽章 ○
第2楽章が大変ゆったりした、モーツァルトの叙情歌なので第3楽章への入りは心の準備が必要だ。
ピアノの激しい独奏から始まり、何か毅然とした雰囲気になる。
演奏によるのだが、このニ短調のメロディーには、心の闇を含んだ焦燥みたいなものを私は感じる。
【モーツァルト ピアノソナタ第2番】
⇒ピアノソナタ第2番
【モーツァルト ピアノ協奏曲第17番】
⇒ピアノ協奏曲第17番
【モーツァルト ピアノ協奏曲第9番『ジュノーム』】
⇒ピアノ協奏曲第9番『ジュノーム』
この名曲には多くの名演と言われる録音が残されているが、今日はこの一枚を選ぶ。
<今日の一枚>
■モーツァルト ピアノ協奏曲第20ニ短調 K.466 & 24番ハ短調 K.491
クララ・ハスキル(P) イーゴリ・マルケヴィチ指揮 コンセール・ラムルー管弦楽団

この曲の持つ絶望的な闇を、美しいピアノタッチで一本骨の通った演奏で描き出していると思う。
マルケヴィッチのサポートも出過ぎること無く、締めるところはきちんと押さえていて見事だ。
ちなみに、この録音が終わったときにオーケストラ全員がスタンディングオベーションでハスキルを称えたという。
当時65歳だったハスキル。
この後、グリュミオーとの演奏会の前日に、ブリュッセルの駅で転落して亡くなってしまう。
脊椎側彎症を患っていたハスキルに差し出された支えの手を断って転落したという。
このCDは1960年録音でステレオ録音だ。
ハスキルが残した録音の中では、音質は良い方だ。
モーツァルトの全作品の中で、恐らく私が一番愛している曲がこれだ。
ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
モーツァルトは全部で27曲のピアノ協奏曲を書いているが、短調の曲はこれと第24番 ハ短調の2曲だけだ。
元々貴族のお楽しみ的な当時の「音楽」。
暗い曲調になりがちな短調の曲の需要はあまり無かった訳だ。
○ 冒頭から不気味に入る ○
不安で不気味ですらある低声部から入る。
どの曲でも導入部の奏し方が大切だが、この曲の場合特にこの入りが重要だ。
何か禍々しい物が降臨して来そうな始まりで、弦によるシンコペーションがとても印象的だ。
聞いているこちらも、このシンコペーションに気持ちを煽られる感がある。
第2主題(ヘ長調)は独奏ピアノから始まって、オーケストラとの掛け合い。
○ アマデウスで流れた第2楽章 ○
随分前の作品になるが映画「アマデウス」のエンディングで使われたのが、この第2楽章。
しっとりとした美しい旋律が胸を打つ。
○ 突如激しい第3楽章 ○
第2楽章が大変ゆったりした、モーツァルトの叙情歌なので第3楽章への入りは心の準備が必要だ。
ピアノの激しい独奏から始まり、何か毅然とした雰囲気になる。
演奏によるのだが、このニ短調のメロディーには、心の闇を含んだ焦燥みたいなものを私は感じる。
【モーツァルト ピアノソナタ第2番】
⇒ピアノソナタ第2番
【モーツァルト ピアノ協奏曲第17番】
⇒ピアノ協奏曲第17番
【モーツァルト ピアノ協奏曲第9番『ジュノーム』】
⇒ピアノ協奏曲第9番『ジュノーム』
この名曲には多くの名演と言われる録音が残されているが、今日はこの一枚を選ぶ。
<今日の一枚>
■モーツァルト ピアノ協奏曲第20ニ短調 K.466 & 24番ハ短調 K.491
クララ・ハスキル(P) イーゴリ・マルケヴィチ指揮 コンセール・ラムルー管弦楽団

この曲の持つ絶望的な闇を、美しいピアノタッチで一本骨の通った演奏で描き出していると思う。
マルケヴィッチのサポートも出過ぎること無く、締めるところはきちんと押さえていて見事だ。
ちなみに、この録音が終わったときにオーケストラ全員がスタンディングオベーションでハスキルを称えたという。
当時65歳だったハスキル。
この後、グリュミオーとの演奏会の前日に、ブリュッセルの駅で転落して亡くなってしまう。
脊椎側彎症を患っていたハスキルに差し出された支えの手を断って転落したという。
このCDは1960年録音でステレオ録音だ。
ハスキルが残した録音の中では、音質は良い方だ。
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赤影さんのブログに記事があったので"お話"を読みながら、この20番を聴いています。
演奏は下野竜也指揮、紀尾井シンフォニエッタ東京、ピアノ田部京子です。
レーベル:DENON(日本コロムビア) 品番:COGQ-60 発売日:2012/07/18
お話の通り、導入部からのシンコペーションは面白いですね。
火曜サスペンスが始まるのかと思いました。(^_^)こう言うの好きです。
冒頭から2分20秒で颯爽とピアノ登場、待たされたからだろうか、愛おしい。
そしてかわいらしく美しい、モーツァルトにしかない美楽(びがく)ですね。
第2楽章は1楽章で熱くなった気持ちをうまく静めてくれますね。
良い気分に浸れます。
第3楽章はピアノの分散和音がこれまでの優しさ、美しさを投げ捨て、
何かを吹っ切るよう。でもピアノの旋律はやはり美しい。
★赤影★ さんのお話を読みながら聴くのって、はまりますね。
私もこの20番、大好きになりました。
いつもコメントありがとうございます。
モーツァルトの20番ですか、私も大好きなコンチェルトです。
私の駄文を読んで「この曲に嵌る」と仰って頂けるなんて、感激です。
私もakifuyu102さんの優しいブログに嵌っていますよ。(^^)
ああいうブログを書ける方の、お人柄が好きです。
私のブログは、自分自身の備忘録的な駄文でして、その日聞いた音楽
について、いつも思っていることや情報を整理しているんです。
それを読んで、その音楽に嵌って頂けるということは望外の喜びです。
ありがとうございます。
一緒に色んな物を好きになっていきたいですね!(^^)
お聞きなった、田部さんの演奏は聴いたことがないので、今度チャンスが
あったら是非聴いてみますね。
田部さんと言えば、田中希代子さんの門下生でしたか・・。
美しい女性で、ピアノも繊細なタッチを大切にしてくれる素晴らしい
ピアニストですよね。
大分以前にシューベルトを生で聞かせて頂いた事がありますが、とても
感動しました。