★ CASIOPEA 『SIGNAL』  ★

一念発起して、大切なはずなのに乱雑に積み上げられたCDの整理をしようと思い立った。
半日ほどは真面目に整理作業に没頭していたが、何枚ものCDやDVDを拭き清めている内に、どうせなら何か聞きながらやるほうが人間的だと思った。(飽きてきたのか・・・)
それが運のつきで、「うーん、やはりCDは整理するためにではなく、聴くために存在する」などと、根性無しの言い訳たらたらで見事に途中で挫折してしまった。(続きはまた後日、、ということで・・)
だから、今日は私の手を止めたジャズ・フュージョンだ。

CASIOPEAは1977年に野呂一生(ギター)、櫻井哲夫(ベース)、向谷実(キーボード)、佐々木隆(ドラムス)によって結成された所謂フュージョン・バンドだ。
私が、このバンドの演奏を好んで聞くようになったのは、ドラムスが神保彰に替わったあたりからでCDも30枚程度は所有している。
このバンドの特徴としては、何と言ってもリーダーでもあり殆どの楽曲を作曲している野呂一生の個性が光る、心地よいサウンドが迸るバンドだ。
ハーモニーやコード進行では結構複雑なこともやっているのだが、出来上がったサウンドは海辺のコテージや高原のドライブにも似合う、バランスの良い野呂サウンドだ。

万一CASIOPEAをご存じで無い方も、ひところは頻繁にTVのドラマやバラエティなどでもBGMに使われたりしたので、そのサウンドには触れておられると思う。

〇 『SIGNAL』 〇
この『SIGNAL』 というアルバムは2005年に発表されたもので、2006年にCASIOPEAとしての活動が一旦停止される少し前のアルバムだ。
CASIOPEA+Sync DNA ということで、ここではドラムスに神保彰と則竹裕之によるSynchronized DNAが参加している。
則竹裕之さんは例のT-SQUAREのドラムスを担当していたドラマーだ。(当初はTHE-SQUAREか?)



1. AWAKEN
2. MIST
3. 心・奥 KOKORO-CK
4. WILL YOU LOVE ME TOMORROW
5. ESCALATION
6. ASOBIにつれてって
7. LIFE LONG SERENADE
8. PITY
9. ARDENT
10. PAST AND FUTURE


一曲目の「AWAKEN」から、ああ野呂サウンドだ。
のりのりのサウンドで、夏を見送るのにもおあつらえ向きだ。
向谷さんのキーボードと野呂さんのギターが、掛け合いながら疾走していく。

2曲目の「MIST」はキーボードの向谷さんの曲で、少し気怠めのメロディーをシンセサイザーで奏でていく。
そう言えば、大分以前に鉄道ネタにも強い向谷さんがTV番組に出演していて、誰だったか覚えていないがお笑いの方が「誰だこのおっちゃん」みたいなことを言ったことがあった。「こあらぁぁ、天下の向谷さんに向って無礼な!」と思ったが、確かに風貌はそのような方なので・・・。
しかし、向谷さんの音楽は私は大好きだ。

4曲目の「WILL YOU LOVE ME TOMORROW」、最初のピアノによるメロディは、まるで募る想いを語るかのようで、その語りかけに野呂さんのギターが応えているかのように聴こえる。
神保彰さんの曲だ。

全編にわたって、Synchronized DNAによる、正にシンクロするフィルインなどもかっこ良くて、魅力的なアルバムに仕上がっている。


<今日の一枚>
■SIGNAL
 野呂一生(Guitars)、向谷実(Keyboards)、鳴瀬喜博(Basses)
 Synchronized DNA(神保彰&則竹裕之)(Drums)

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2017.03.31 Fri l ジャズ l コメント (9) トラックバック (0) l top
★ お知らせ ★
前回、出張のお知らせを致しましたが、無事に帰還しておりますことご報告しておりませんでした。
申し訳ございません。

しかし、暑いですねぇ。。
すっかり夏です。(>_<)

★赤影★

2015.07.28 Tue l 未分類 l コメント (4) トラックバック (0) l top
★ お知らせ ★

わたくし、本日より仕事で約1週間出張致しますが、個人PCの無い環境ですので、
日頃から交流頂いているブロガーさんのブログへのご訪問も難しくなりそうです。
ちゃんと生存しておりますので、どうかお見捨てにならないようお願い致します。m(_._)m

★赤影★

2015.06.30 Tue l 未分類 l コメント (0) トラックバック (0) l top
★ ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15 ★

うかうかしていたら、もうすぐ梅雨の季節になってきた。
雨の日々が続く前に、せめて音楽は爽やかなものを聴きたい。
おっかない風貌だが、青年期のベートーヴェンの双眸には輝きがあった。
そんな頃の軽やかなピアノコンチェルト。

○ ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op.15 ○
この曲は、1794年から95年にかけて書かれたと言われており、作曲年代的には続く第2番よりも後に書かれたそうだ。
数年前に書かれた変ホ長調(ピアノパート譜のみ現存)のコンチェルトを入れると実質3番目のコンチェルトということになる。

1.第1楽章(Allegro con brio)
ハ長調。4/4拍子の所謂協奏ソナタ形式。
まずとてもシンプルに「ドー、ド、ド、ド」と主音の連打で始まる。
24歳のベートーヴェンは素直で明瞭な主題を提示する。
まるでハイドンのような素直さだ。
独奏ピアノが入って来ても、モーツァルトのごとく極めて優雅なメロディラインだ。
途中、一呼吸おいて変ホ長調に転調する。
この辺はいかにもベートーヴェン、単純なままでは終わらない。

2.第2楽章(Largo)
変イ長調 。2/2拍子の三部形式。
いきなり独奏ピアノから入る緩徐楽章。
ほのぼのとした田園風景が浮かんでくるような美しい楽章だ。
おっかない顔の楽聖だって、舐めて貰っては困る。(誰も舐めてはいないと思うが・・・)
こんなに温もりのあるメロディが作れるのである。

3.第3楽章(Rondo Allegro)
主調に戻り、2/4拍子のロンド形式。
この楽章もいきなり独奏ピアノがロンド主題を軽やかに歌い出す。
厚いオーケストレーションに彩られて、ピアノがいかにも楽しげに躍動する。
そして、最後は堂々と締めくくられる。

全体でも40分足らずの演奏時間で、実に爽やかなコンチェルトである。


<今日の一枚>
今日はグルダでいこう。
グールドやバーンスタインでも良かったのだが、ベートーヴェン初期の傑作をウィーンの正統的な音で聴きたかった。
気儘と評されることもあるグルダだが、このベートーヴェンでは一つ一つのパッセージを緻密に丁寧に積み上げている感がある。
所謂美音に拘る訳では無く、モーツァルト的なベートーヴェンをとても真面目に表現していると思う。
ホルストとウィーンフィルのサポートも完璧だ。
使用ピアノは勿論ベーゼンドルファー。

■ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番/第2番
フリードリッヒ・グルダ(Pf.)、ホルスト・シュタイン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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<推薦盤>
私はグールドには慎重なのだが、このベートーヴェンは実に爽快で後味も良好。
グールド自身あまり協奏曲は好まなかったようだが、ベートーヴェンやバッハは好んで録音も残している。
実に速いテンポで、とてもモーツァルト的なベートーヴェンだ。
(第1番はゴルシュマンの指揮によるコロンビア交響楽団の録音)
■ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
 グレン・グールド(Pf.)
 指揮:ゴルシュマン(ウラディミール), バーンスタイン(レナード), ストコフスキー(レオポルド)
 オーケストラ:コロンビア交響楽団, ニューヨーク・フィルハーモニック, アメリカ交響楽団

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2015.06.10 Wed l ベートーヴェン l コメント (6) トラックバック (0) l top
★ マスカーニ 歌劇 『カヴァレリア・ルスティカーナ』 ★

急に春めいてきたので、心身ともにリラックスしてオペラでも観ようかと思った。
このピエトロ・マスカーニの代表作 『カヴァレリア・ルスティカーナ』 は、1888年のソンツォーニョ社の、1幕物のオペラ懸賞募集(第2回)に応募して、圧倒的な支持を得て1等になった作品だ。
ソンツォーニョはもともと文芸分野を得意としていたが、ヴェルディの版権を一手に握っていたリコルディ社に対抗する形で音楽分野に進出し、その中で新進気鋭のオペラ作家を獲得すべくこの懸賞が実施された。
従って、応募条件にはイタリア国籍を有する新人というものが含まれていた。
マスカーニはこのオペラが完成した1889年には26歳と、正に将来を嘱望されるイタリアの若者だった。
(このオペラの初演はソンツォーニョ側の審査が延期されたこともあって、1890年にローマのコンスタンツィ劇場で行われている)

マスカーニは、成人する前からオペラ以外にもシンフォニーや教会音楽などを書いており、この 『カヴァレリア・ルスティカーナ』 で大きな成功を収めたが、あまりの大成功ゆえか、それ以降これを超える作品を生み出すことが出来なかった。
現在ではカヴァレリア以外では、3幕物の長閑なオペラ 『友人フリッツ』 が取り上げられるくらいになってしまっている。

〇 あらすじ 〇
カヴァレリア・ルスティカーナは良く 「田舎の騎士道」 と訳されているが、なるほど騎士道というと内容を如実に表している。
このオペラは、所謂ヴェリズモ・オペラの先駆け的オペラで、ルッジェーロ・レオンカヴァッロの 『道化師』 と並んで、もっとも上演機会の多い作品になる。(この2作は同時上演されることもある)

超あらすじはこんな感じだ。

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・時と場所
 19世紀後半復活祭の頃 シチリア
・あらすじ(1幕物の悲劇)
トゥリッドゥは許嫁のローラを残して兵役に行くが、何とローラはトゥリッドゥの留守の間に馬車屋のアルフィオと結婚してしまう。
さぁ、これが悲劇を生み出すことになるのだが、簡単に言うとこのオペラはトゥリッドゥ、アルフィオ、ローラの三角関係にもう一人の女性サントゥッツァが絡んで引き起こされる惨劇だ。

兵役を終えて帰郷したトゥリッドゥは、かつての恋人ローラが既にアルフィオと結婚していることを知ると、サントゥッツァに接近する。
この辺りも、良く言えば情熱的、有体に言えば節操がない。
(西洋のオペラは、ワーグナーのように神話を扱った人間離れした物語もあるが、決して高尚なストーリーでは無く結構下世話なお話が多い。メロドラマを大袈裟な身振り手振りを交えて大声で歌いまくる、と言えなくもない・・)
さらにローラは、アルフィオという夫がいるにもかかわらず、かつての恋人トゥリッドゥに色目を使う。
それを知ったサントゥッツァは、嫉妬からアルフィオに、あなたの奥さんがトゥリッドゥと浮気をしていると告げ口をしてしまう。
アルフィオは復讐を誓い、サントゥッツァは自分のしたことの重大さに慄く。

(間奏曲):ここで、あの有名な間奏曲が入る

怒り狂ったアルフィオはトゥリッドゥに迫り、事情を察したトゥリッドゥはアルフィオの耳を噛んで決闘を申し込む。

(シチリアでは昔から、ハグの際に耳を噛んで決闘を申し込むという風習があるそうだ。現在でもなくなった訳では無いと言うからちょっと怖い。さすがマフィア発祥の地ということか・・・。そう言えば、ボクサーやサッカーの選手が相手の耳を噛むと言う事件があったことを思い出すが、恐らく関係はないのだろう・・。)

トゥリッドゥは決闘でアルフィオに殺されてしまい、自分の軽率な行動が恋人を死なせてしまったことを後悔するサントゥッツァの絶望で幕を閉じる。
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〇 聴き所 〇
・前奏曲、トゥリッドゥによるシチリアーノ(セレナード)
静かに始まる前奏曲は、マスカーニらしい美しい劇中のメロディから出来ており、トゥリッドゥがローラを想って歌うシチリアーノを導く。

・サントゥッツァのアリア 「ママも知る通り」
このアリアは良く知られる全編中でも、最も有名なアリアであり、オペラ歌手の演奏会でもよく取り上げられる。

・間奏曲
恐らくこのオペラで一番お馴染みなのがこの間奏曲だ。
南イタリアの牧歌的な美しさを持った魅力的なメロディーが有名で、現在のオーケストラの演奏会でも頻繁に聞かれる曲だ。
ピアノや吹奏楽でも演奏機会があり、所謂ヒーリング音楽などにも登場する。

その他にも、抒情的な旋律が溢れ、情熱的なストーリー展開に引き込まれる傑作オペラだ。
1幕物ということもあり、上演時間は1時間強といったところで、オペラは長くて眠くなるという方にも飽きる暇がないくらいだ。


<今日の一枚>
今日はオペラということもあり、DVDで鑑賞した。
プレートルがミラノスカラ座管弦楽団を振り、トゥリッドゥをドミンゴがサントゥッツァをオブラスツォワが歌っている。
これは舞台のライブでは無く、フランコ・ゼッフィレッリが演出・監督を務めた映画仕立てのDVDだ。
舞台としての臨場感には欠けるが、実際にイタリアの農村や自然の中にロケーションをとった映像は、通常の舞台芸術とはまた違ったリアリティを物語に持たせることに成功している。

■マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》 [DVD] (& レオンカヴァッロの「道化師」)
[配役]
サントゥッツァ : エレーナ・オブラスツォワ
トゥリッドゥ : プラシド・ドミンゴ
ルチア : フェドーラ・バルビエリ
アルフィオ : レナート・ブルゾン
ローラ : アクセル・ガル
 ジョルジュ・プレートル指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団
 監督 フランコ・ゼッフィレッリ

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<推薦盤1>
このオペラには、全盛期のデル・モナコとシミオナートによる名盤が存在する。
シミオナートは少し陰のあるメゾ・ソプラノで、サントゥッツァを嫉妬に狂う女というよりも、嫉妬心を内に秘めた悲しい女として演じることに成功していると思う。
「黄金のトランペット」と言われたデル・モナコの歌唱は圧倒的で、すごいテノールがいたのだなぁと感心してしまう。
セラフィンの指揮も、歌手・オーケストラ・合唱全てを掌握して余裕たっぷりの演奏を聴かせる。
録音も1960年と少し古いのだが、良好だ。
オペラにしてはコストパフォーマンスも良い。

■マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ 全曲
[配役]
サントゥッツァ : ジュリエッタ・シミオナート
トゥリッドゥ : マリオ・デル・モナコ
ルチア : アンナ・ディ・スタジオ
アルフィオ : コーネル・マックニール
ローラ : アナ・ラケル・サトレ
 トゥリオ・セラフィン指揮 ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団・合唱団

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2015.04.27 Mon l マスカーニ l コメント (10) トラックバック (0) l top